実装されたUIの運用方法についての事例。
道の駅にある食券機に関するもので、まとめ内のポストに面白いものがあった。
感心したのはここから。そのすぐ右隣(券売機の待ち行列ができる方向)に、券売機のボタン配列通りにそのまま約1.5倍に拡大したパネルがあり、券を買う前に何を食べるか、どの券を買うか、一度シミュレーションができる。つまり自分の番になってもほとんどまごつくことなく、券売機のボタンが押せる。 pic.twitter.com/tPeBNZmv7U
— sgm (@g_stand) 2023年8月17日
改めて食券機のメリットを考えると、
- 先払いかつ自動精算なので釣り銭間違い、払い忘れなどのトラブルを防ぐことができる。
- 席の確保とメニュー選択のフローを分けることができるので、入店時の席までの案内を省略することができる。
- 単純に省人化できる
といったところがあるだろうか。
逆にデメリットといえば行列の問題だろう。券売機は基本的に大量に用意できないので、1つの券売機に多くの人が並ぶことになる。メニューを選ぶ、決済する、というそれぞれに多く時間がかかる工程が、食券機の前にいないとできないことで一人の操作が終わるまでに多くの時間がかかる。
先述の「1.5倍パネル」は、あらかじめ操作のシミュレーションさせることで時短することに成功している。ボタン配列通りになっているところが認知しやすさにつながっている。
メニュー数が少ないからこその対応ではあるし、食券機は自動販売機と同じで、「1.お金を入れて」から「2.メニューを選び」、「3.そのメニューのボタンを押す」という操作の順序があらかじめ客側が知っていることも、シンプルにガイドできることにつながってはいるだろう。
券売機は生活の中で接する頻度の高いUIだからなのか、使いづらさに関する嘆きに関しては枚挙に暇がない。
見て分かる通り問題は様々あるが、面白いのが「モバイルオーダーの方が使いやすい」という意見があること。
スマートフォンの画面の10倍以上はあろうかという広さの端末なのになぜ使いにくくなるのか、デザインに関わる者として気になるがまた次の機会に置いておくことにする。
どのように使いやすくするかということは、ユーザーは見たいものしか見ない、という点で上記のような事例が参考になりそうではある。